エリート検事はウブな彼女に激しい独占愛を滾らせる
立ち上がり、キッチンでてきぱき薬と水の用意をしながらも、気を抜くとさっきのキスを思い出し、胸にドキドキが舞い戻る。
ああいう時の津雲さんって、意外と情熱的だよね……。本当にオンとオフがハッキリしていて、その落差にいつもやられてしまう。
ときめきすぎてちょっとした敗北感を覚えつつ、私はお盆に薬と水の入ったグラスを乗せて、彼のもとに戻るのだった。
翌朝目覚めた時、私は一瞬自分がどこにいるのかわからなかった。
ベッドの中でゆっくり視線だけを動かすが、眼鏡がないのでおぼろげな部屋の景色しか見えない。でも、周囲にうっすらと漂うスパイシーなフレグランスの香りで、ああ津雲さんの家に来てるんだっけと思い出した。
私は気の抜けたあくびをして、もう少し寝たいなぁなんて思いつつ、ふと、あれ?と思った。
「私、リビングで彼の看病をしていたんじゃ……?」
いくら目が悪くても、ここがリビングでなく寝室であるということくらいはわかる。でも、自分の足でここに移動した記憶はない。
ゆうべ、彼が薬を飲んで眠った後、シャワーを借りてからはずっと彼のそばについていたはずなんだけど……。