先生!好きだからっ!!~どうしたって忘れられない人はいるものです~
「はい。いろいろコーチングのこと教えてください。女子も強くしたいので。」

「いいよ。なるんじゃない?二階堂さん教えるのうまいと思うよ。」

「そうですか?」

そんなこと真面目な顔して言われると照れてしまう。

「まあ、亮平に教えられてたんだし、当然だな。亮平はコーチングうまいからな。」

「はあ…そうですね…」

確かに今思えば伊奈先生はコーチングがうまかったのだとおもう。
自分が教える側の立場になってみたらよくわかる。

「亮平もなあ。大学まではすごい選手だったんだけどなぁ…」

そのとき伊奈先生は一服するために外に出ていた。

「亮平いないから言うけど…アイツ…大学2年で全日本、選ばれてたんだ。結局…全日本背負う前にバレーやめてしまったけどな。」

「何かあったんですか?」

ずっと不思議だった。
あんなすごい人が…なぜバレーの現役やめたのかって…
何も体壊してないのに…
やめる必要なんてなかったはずなのに…

「亮平の親友だった長峰一哉(ながみねかずや)ってのがさ…事故で死んだんだよ…」

「え?」

「それで突然…亮平はバレーをやめた。誰が止めても聞かなかった。あんな才能あるヤツ…日本が1人の天才を失ったようなもんだ。」

何それ…
知らなかった…

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