先生!好きだからっ!!~どうしたって忘れられない人はいるものです~
まどろみながら…
伊奈先生の

「アホだな。ったく…。がんばりすぎなんだよ。」

って声が遠くで聞こえていた…

「おい。彩!起きてくれ。」

伊奈先生の声で目が覚めた。

「部屋までついてってやるから、部屋番号教えろ。」

え?着いたの?

「ごめんなさい…ひとりで…」

「行けるか!バカ。」

それもそうだ。
1人で部屋に入るには心細すぎた…。

「あ、駐車場、わたしのとこ使ってください。立体になってて、5番にセットしてもらったら…」

ボーッとしながら、なんとか説明して立体駐車場にとめてもらう。

「5階の504号室です。」

車から降りるのもしんどいと思ってたら、伊奈先生が助手席の扉前で背中を向けてくれた。

「乗れ。」

「えっ!そんなこと!」

「いいから!死にそうなヤツ歩かせられるか!」

そして仕方なく背中におぶさった。

伊奈先生のにおい…
タバコの…におい…

懐かしいその匂いが…心地良くて背中で眠ってしまった。


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