先生!好きだからっ!!~どうしたって忘れられない人はいるものです~
小洒落たカフェだ。
5時過ぎというのもあって住宅街のマダムたちもそろそろ帰る準備をしているところだった。
ので、比較的空いている。

わちしたちは1番人の少なそうな場所に陣取った。

2人ともカプチーノを注文したところで、俊哉さんが話し始めた。

「単刀直入に言います。姉は病気です。」

「え?」

どう切り出そうかと悶々と考えていたのに、あまりにもあっさりと病気と言われてしまったのでなんと言ったらいいのかわからなくて絶句してしまった。

「心の…」

自分の胸をトンって叩きながら…

「ご迷惑をかけてしまってることはわかってます。ほんとに申し訳ない。亮平さんは最初から姉とは罪を償うつもりで付き合ってたことはわかってました。亮平さんが兄の死に対して自分が悪者みたいに思ってることも…でも、ちがうんです。亮平さんは悪くない。何も…」

俊哉さんの瞳はまっすぐで、全然裏表はない…そんな人だと思った。

「姉が亮平さんを苦しめてるのを見ながら、僕自身が心苦しくて…もう見てられない…最近…爆発して姉を逆に僕が傷付けてしまうんじゃないかと思ってたくらいです。」

おんなじ顔してるのに…全然えりなさんとはちがう…
この人は…ほんとに嘘がないように見える。

けど…会ったばかりの人なのに…
信用していいものだろうか?

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