先生!好きだからっ!!~どうしたって忘れられない人はいるものです~
ふと見まわすと、チラホラと何人か先生が残っていた。

わたしは残りの作業に集中し、なんとかその日のうちにテストを仕上げた。

さて、これを明日小田切先生に見せてOKもらえたらそれで…


で、ふと視線の先に入ってきた光景…

わたしのななめ後ろのほうの伊奈先生の席に市村さんがなおしたテストを持ってきていた。

「ま、いいだろ。できんじゃん。やれば。」

「はい。ありがとうございます。」

市村さんの顔がちょっと明るくなった。

「おまえもいい教師になれるよ。このままいけばな。」

そして市村さんの頭をポンっとたたいた。

「はい!自分のことしか考えなかったわたしがはずかしいです。ご指導ありがとうございました!」

市村さんの表情が輝いた。

わたしは市村さんのその表情を見ながら、職員室をあとにした。

伊奈先生、市村さんのためにずっと残ってたんだ…

市村さんのあの顔…
きっと…


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