幽霊高校生のまつりちゃん
「あ、ねえ、来たよ」
と、その時。早織と谷野ちゃんに合図を出すように、璃子の視線が教室のドアに向いた。
登校してきたのはクラスメイトの泉谷沙和だった。
泉谷さんはどこのグループにも所属していない。
同級生の女子の中でも圧倒的な存在感がある彼女は、美人でスラリと背も高くてモデルのようにスタイルもいい。
校舎のどこにいても目立つ容姿に男子はもちろん、女子からの視線も当然集めているけれど、泉谷さんはなにひとつ動じない。
ひとりになることが怖いと思っている私とは違って、いつも背筋が伸びている泉谷さんは綺麗でカッコいい人だ。
「生意気だよね、あいつ」
一方で、自分よりも目立つ泉谷さんのことを璃子はあまりよく思っていない。
こうして陰で彼女のことを悪く言うことはあるけれど、花高はいじめに対して厳しい指導をしてるので、気にくわないことがあっても目に見える嫌がらせは誰もしない。