私に恋する可能性
「んーやっと聞けた」
へぃ?
「聞けたって…?」
「学校で毎日のように聞いてた言葉。夏休み中は一回も聞いてなかったからね」
毎日のように聞いてた言葉…
好き…?
「聞きたかったんですか?」
そういう風に聞こえてしまったのは…私だけだろうか
まあこの場には私しかいないんだけど
「…さあね」
……
なにそれ…
めちゃめちゃ嬉しい
多岐くんは私を見て少し笑う
少しでもいい
ほんのちょっとでもいい
多岐くんが私のことを考えてくれたこと
私が多岐くんにとって少しでもプラスの存在であること
果てしなく嬉しい
「多岐くん!!大好き!!」
「知ってる」
相変わらず冷たいけど
何考えてるかわかりにくいけど
やっぱり私は多岐くんを落とすために頑張る
いつか多岐くんからの好きがもらえるように