私に恋する可能性



「保健室でひなたに会った時言わなかった?」


なんか言ったっけ?


「ひなたのこと好いてるって言ったよね」


あーなんか言われた気がするけど


…ん?

え、それって惚れるとかそういう意味だったの?


「あー分かってなかったんだやっぱり」


分かってなかったって、え?

ちょ、ちょっとまって


じゃあ…あの時言ってた好いてるの意味は

私の多岐くんに対するのと同じってこと?


「え、と、へ?」


混乱して頭にいっぱい?マーク


「何、どういう状況なの」


犬飼先生も首を傾げる



「あーもーにっぶ!ひなた鈍い!俺好きでもない人にこんなにベタつかないからね?」


えっとそれはつまり


「下心しかないから」


ぐぅ

おっとぐうの音が出てしまった(違う)


「ひなた」


混乱していた私の肩を掴み少し屈んだ蓮斗くんと視線が交わる


「好きだよ」


ぐはっ

いくら蓮斗くんとは言え、こやつは美少年

心臓に大ダメージを受ける



「おいちょっと待て、何がどうなってこの展開になったか分からねぇ」


あ、犬飼先生が髪の毛をぐしゃぐしゃしてる


「今の告白?」

「そうっすね」

「はぁ?おかしいだろなんでこの間部がモテんの?」


…はぁ!?


ちょっとまって!

先生めっちゃ失礼じゃない!?それ!


「犬飼先生には関係ないですぅー!俺とひなたの問題なのー!」


「いやいや、明日雹でも降るんじゃね?」


ひ、ひょうですって?


「俺が言えることじゃないけ…ン"ン"
あのーとにかくありえねぇ」


ひどい!


よくわからないけど犬飼先生ひたすら失礼!


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