私に恋する可能性



「えっと…あの蓮斗くん、私」


「あ、告白の返事ならいらないよ?」


へ?


「ひなたがあのクソ多岐に惚れてることは嫌ってほど知ってるから」


ほ、ほぉ


「だから俺はあの多岐からひなたを奪還しようとしてるわけ」


…ほ?


ちょっと待ちたまえ

話の方向性が見えなくなった

だからの意味がわからない


「ひなたにはこれから俺に惚れてもらう予定」


あ、なんかすごいデジャヴ


「だからまだ返事はいらないよ、今はね」


え、っと…


「てか俺がひなたを奪還すれば、ひなたは俺のものになる上、あの多岐にとことんダメージ与えられるから一石二鳥なんだよね」


…んー?

ちょっと話を理解できないのは私だけ?


この人話すの下手くそなのかな(めちゃ失礼)


「要するに、ひなたは多岐じゃなくて俺を好きになるから返事は俺を好きになった時に言ってくれればいいってこと」


…はぁ?


「ちょっと蓮斗くっ

「ココアでいい?持ってくるから待ってて」


ちょっとぉ!

話聞きなさいよ!!


一度嵐が帰還したようで机にドンっと頭をつける



え、つまり


蓮斗くんは私のことが好き


…ってことはわかった


それから多岐くんから奪還とか言ってたけど

まだ私たちの関係ってすごい微妙だからな


あーもーわかんないよ!


分かんないけど!



私が好きなのは多岐くんだってことは

変わらないと思う


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