翼のない鳥


「じゃ、じゃじゃじゃじゃあ、美鶴さんに、り、律さんのことについて、し、ししし質問してみたら、ど、どうでしょう・・・?」

どもりながら静流が提案する。

まあ、それがいいかもな。

案外それと思っていないことが弱みだったりするかもしれない。
ここはひとつ、客観的な俺たちの意見が必要だよなっ!

「じゃあ、はいはい!俺からいーい?」

まっさきに名乗りをあげる。

「うん!」

ニコニコと笑う美鶴。

うーんと、そうだなあ・・・


「あ、運動は?律ってめっちゃ細いし、走ってるイメージとかねえんだけど。運動音痴だったりしねえの?」


ありうる。

だって律の肌、超白いもん。
外で運動とかしたことありません、みたいな色。

これは一発目からあたりかもしれない。


そう期待して美鶴を見たんだけど、彼女はうなっていた。


「律ねえ・・・運動してるとこ見たことないから、よく分かんない・・・」


え、美鶴も見たことねえのか。

どんだけ運動してねえんだよアイツ。

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