流れ星に願いを…〜星空に流れる一粒の涙〜
「仁君、彼女いるんだぁ。」

祥子さんが興味ありありの

様子で聞いてきた。

いつの間にか

気づかないうちに

あたしの後ろに立っていた。



「どんな子?」



それはあたしも

聞いてみたかった。



「髪が長くて

何かあると

すぐ泣いちゃって。

後はぁ、」


ちょっと考えてから

あたしをチラッと見て



「天然入ってます。」



そう言って

クスッと笑った。



祥子さんは

「じゃあ、仁君かわいくて

しかたないないわねぇ。」


からかったような

口調で言った。




仁は

照れるでもなく

堂々と



「かわいいっすよ。」

彼女を思い出したかのように

微笑んだ。




あたしは

またチクッと痛みが走った。



祥子さんは

面白くなさそうに

「若い人はいいわね。」

と言うと行ってしまった。


あたしも

製品を持ってその場を離れた。



作り笑いをするのが

限界だった。



真顔になるところを

仁に

見られたくなかったから…



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