泡沫夢幻
おばあさんが話し終わると同時に水瀬が戻ってきた。
「常盤くんお待たせ!」
「駿くん、ひよりのこと頼みましたよ」
おじいさんがひまわりを手にニコッと笑って頭を下げる。
「え?なっ」
どういうことか聞こうとしたのに聞く耳持たずでおじいさんとおばあさんは笑いながら帰っていった。
「あ、ごめんね?」
ちょっと長くなりそうだから先に帰ってもらったの、と付け加えて水瀬が悪戯っ子のように舌を出して笑う。
まだ頭にいくつものクエスチョンマークを浮かべている俺に、空を指差して
「今日は新月でしょ?だから…」
と首を傾げて言った。