寵愛紳士 ~今夜、献身的なエリート上司に迫られる~
「私、十年も男の人と関わっていなくて、自分でも、至らない点が多いと思うのですが……」
「雪乃、大丈夫だから」
「もちろん、そういう経験もなくて……その……男の人と、こういう……」
「……雪乃」
色々と口走り始めた彼女に、晴久の雲行きは怪しくなっていった。
(……ヤバい)
予想していなかったわけではないのに、雪乃に経験がないと明かされると、彼女に対する気持ちがじわじわと胸に迫ってくる。
「何か失敗をしたり、痛がったりしてしまうかもしれないですが……それでも晴久さんが嫌じゃなければ、私は、全然……」
「えっ……」
(まずいまずいまずいっ)
「色々とやり方を教えてもらえれば、できるだけ挑戦してみますので……」
「いや、ちょっと待って……!」
ついに耐えきれず、晴久は上体を起こした。
興奮だけで息が上がっている。
今夜はまだ手は出すまいと決めていたのに、彼の中でプランは一気に揺らぎ出した。