寵愛紳士 ~今夜、献身的なエリート上司に迫られる~

「雪乃ちゃん?」

「……皆子さん。この写真を回している人がいたら、止めておいてもらえませんか。噂になっていることを晴久さんが知ったら、お付き合いを続けられなくなるかも……」

「えっ」

皆子は雪乃が〝晴久さん〟と言ったことに度肝を抜かれると同時に、自分たちギャラリーのせいでふたりの関係が終わるほどの大事になってしまうのかと我が身を振り返り反省した。

依然として顔色の悪さが心配になり、崩れ落ちそうな雪乃の肩に手を置き、ポンポンと動かして慰める。

「分かった、止めとく。でも大丈夫だと思うよ、誰も高杉課長に直接聞ける勇気はないから。女だけの内輪で終わるんじゃないかな」

「そうでしょうか……」

「そうだって! それより、あとでちゃんと馴れ初め聞かせてよね!」

雪乃は正直それどころではないが、明るく振る舞う皆子に合わせ、げっそりとした笑顔でうなずいた。
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