寵愛紳士 ~今夜、献身的なエリート上司に迫られる~
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翌朝。
カフェからオフィスへ移動した晴久は、顔を灰色にしながらデスクについた。
雪乃のいない昨夜はうまく眠れず、しかも今朝、彼女から突き放すメッセージが送られてきたのである。
もう一度、カフェにいるときに雪乃から届いたメッセージを開いてみる。
【おはようございます。今日も定時で自宅に帰ります。それと、しばらくお会いできません。そちらに荷物を置いたままで申し訳ないですが、週末に取りに行きますのでそのままにしておいて下さい】
カフェでこれを読んだとき、既読をつけたまま返信することができなかった。頭が真っ白になるくらいの衝撃だった。
オフィスに来て、晴久はPCを開いたはいいものの、日課のメールチェックや伝達の確認すら忘れ、デスクに肘をついて考え込んでいる。
(やっぱりそうだ。彼女をひとりで悩ませていたのに浮かれて気付けなかったなんて、俺は……)
避けられている?という予感が的中した。これは明らかに家に来ることを拒否されている。
晴久はそう考え、頭がさらに下へ下へと沈んでいく。
まずはどうして会えないのか尋ねようとメッセージを作ってみるのだが、文字でのやり取りでは不安だった。