寵愛紳士 ~今夜、献身的なエリート上司に迫られる~
◇◇◇◇◇◇◇◇
翌朝、寝不足でうっすらとクマができている晴久は、どうにか切り替えて仕事を始めた。
雑念を忘れたくてすべてを仕事に投入しているせいか彼はものすごい速さで企画書を完成させていく。
周囲の社員は羨望の眼差しを向けつつ、様子のおかしな彼に首をかしげた。
彼ひとりだけずんと重い空気のデスク。
そこへ、あの男がやってきた。
「おはようございます高杉課長! 出張無事終わりました! ありがとうございました!」
「……ああ。おはよう小山」
始業五分前。
一昨日から二日間、東北へ出張に出掛けていた小山も今日から本社へ戻った。
小山は来て早々に土産の菓子を晴久に渡しながら、「寒かったですよ向こうは」と感想を語り始める。
晴久は「お疲れ」と相槌をうちながら、彼の愉快な話には上の空だった。