寵愛紳士 ~今夜、献身的なエリート上司に迫られる~

さっそく、社員がひとりずつ実績を発表していく。

発表が終わると次長はため息をつき、トントンと机を指でつつきだした。

「目標の数字を達成できていない者がいるな」

緊張が走る。

「岡田。なぜ新規先へのアポイントがこんなに少ないんだ。キミは期初の目標で新規先へ注力すると宣言したばかりだろう」

「は、はい。申し訳ありません……」

まず名指しされた岡田という社員はどんどん肩が細くなっていき、首も落ちて猫背になる。

「申し訳ありませんではなくて。もう三年目だろう? 一日のノルマを決めて取り組んでいればこうはならないはずだが」

すでにお葬式のような空気で、岡田も「はい……」とうなだれた。

「私からよろしいですか」

そんな中、晴久が顔の高さまで手を挙げ、この空気を一新するハキハキとした声をあげた。
今にも泣きそうだった岡田は救世主が現れたかのような期待の表情へ変わる。
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