寵愛紳士 ~今夜、献身的なエリート上司に迫られる~
食事を終え、予約していた部屋へ移動する。
今夜は全て晴久のチョイス。雪乃は見たことのない豪華なスイートルームに緊張し、背筋を伸ばす。
「すごい……」
夜景、ベッド、バスルームと控えめに動き回りながら、感嘆の声を抑えて晴久を見た。
「最初から同棲してるから、たまに気分変えたいだろ?」
「こんなに素敵なところ初めてです。夜景も綺麗」
「よかった。気に入ってもらえてうれしいよ」
窓に貼り付いて夜景を見ていた雪乃。やがて目の前のガラスに、やってきた晴久が映った。
彼は後ろからそっと雪乃に寄り添い、両手を捕まえて握った。
雪乃も目を閉じて、彼に背を預ける。
「今のうちに見ておくといいよ。始まったら、すぐに朝になっちゃうから」
何が始まるの?と疑問に思った後、意味が分かった雪乃の表情はコロコロと移り変わり、最後にはカアッと赤く染まっていく。
「雪乃」
我慢できず、振り向かせた彼女にキスをすると、それはすぐに深いものになった。
ガラスに押し付け、開放的な景色を背景に、唇をむさぼり合う。
手をとり、腰をとってそのままベッドに連れ込むと、本気になった晴久がジャケットを脱ぎ捨てる。
「晴久さん……」
「まだ夜景見てないのに、ごめんね。我慢できない」
キスを再開する。コツを掴んだ雪乃はついばむように応え、官能的な表情を見せる。彼女の成長を日々感じている晴久は、複雑ながらもやはりたまらず、激しく気持ちをぶつけだした。
「雪乃……」
甘く名前を呼ばれるたび、晴久に溺れていく。
彼は頑張ると言っていたが、雪乃はこれ以上頑張られたら好きの気持ちが自分ばかり募ってしまう予感がした。
「晴久さん……私も、頑張ります」
「え?」
キスの合間で宣言をする。