寵愛紳士 ~今夜、献身的なエリート上司に迫られる~

深夜、ふたりでシャワーを浴び、備え付けのバスローブでキングサイズのベッドに横になった。

ふたりはまだ体の奥に残る余韻を感じながら、腕枕でゆったりと時間を過ごす。

手首がうっすらと赤くなっている。
晴久に握られた跡だと分かると、雪乃はそこを愛しげにさすった。

「痛かった?」

晴久も彼女の手ごと包み込み、同じ場所をさする。

「いいえ。夢中だったので」

「そっか」

ちゅ、と音を鳴らしてごめんねのキスをする。

ふたりはこの時間が好きだった。じりじりと心が焼けつくような求め合いの後の、リラックスした愛の時間。

雪乃は思いきり甘え、彼の胸板にピッタリと寄り添う。

晴久は彼女の髪を撫で、雪乃は猫のように目を細めていた。
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