寵愛紳士 ~今夜、献身的なエリート上司に迫られる~

雪乃はげんなりした顔で「ごめんなさい晴久さん、父はかなり酔ってるみたいで……」と小声で囁う。

晴久は「気にしてないよ」と冷静だが、真面目な顔で考えを巡らせていた。

(これはお父さんの本音なんだろうな)

酔っているのならさらに本音を聞き出しやすい。
父親の不安を取り除きたいと考えていた晴久にとっては都合がよく、今から腹を割って話ができると覚悟を決めた。

「雪乃さんはおふたりを悲しませるような生活はしていませんよ。出会ってすぐに僕が好きになってしまっただけなんです」

晴久の説明に、父はじろりと半開きの目を向ける。
< 221 / 247 >

この作品をシェア

pagetop