寵愛紳士 ~今夜、献身的なエリート上司に迫られる~
(まだプロポーズだってされてないのに! そうやって急かすような言い方したら、晴久さんが嫌になっちゃうかもしれないじゃない!)
「もちろんです。そこは安心していただいて大丈夫ですよ」
(え、うそ……!)
今度はくるんと彼を振り返り、期待の眼差しを向けた。
晴久は彼女の瞳にフッと微笑む。
喜びか胸を駆け巡るが、酔って大きく話しているだけかもしれない。これは家に帰ったら彼を問い詰めなきゃ、と決心した。
母の「お父さん、もう晴久くんを寝かせてあげましょう。帰りますよ」という有無をいわさぬ号令に従い、雪乃はタクシーを呼んだ。