白球と最後の夏~クローバーの約束~
 
皮肉王子の岡田君のこと。

そういう会話をただ黙って聞いているわけはなくて・・・・。


「おっ!もうすぐ王子様がお迎えに上がりますよ、姫」


なんていう捨て台詞を残して、自分はそそくさと帰っていった。


でも、内心は・・・・ね。

わたしも“制服デート”の響きにノックアウト寸前だったんだ。

・・・・誰にも言わないけど。





盛大な冷やかしを受けたあとは、いよいよ稜ちゃんとの2度目のお出かけ。

2人と別れて1人でデレデレしながら校門前で待っていると、真っ赤な自転車に乗った稜ちゃんがやってきた。


稜ちゃんは、制服を着崩すことはそんなにない。

サラリーマンほどピシッとは着ないけど、好感が持てる高校生・・・・っていうのかな?

お洒落チェーンも付けないし、変に格好つけたり大人ぶったりしない人。

そういうところが大好きで、だんだん近づいてくる稜ちゃんに小さく手を振った。


それからまた自転車の後ろに乗っけてもらって、あのわたしが大好きな柑橘系のコロンの匂いを体中に浴びながら駅に向かった。
 

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