白球と最後の夏~クローバーの約束~
「・・・・なんか言いました?」
ブスッと膨れて、背の高い2人をこれでもか!と見上げたわたし。
その声に殺気でも感じたのか、稜ちゃんと岡田君はビクッと肩を震わせた。
「「いやっ・・・・何も? な?」」
そして、恐る恐るといった感じで2人で目配せしながら口裏を合わせた。
「どうせわたしは、冗談を本気で受け取るようなアホですよーだ」
「百合、ごめん」
「・・・・地獄耳め」
ふてくされると、素直に謝る稜ちゃんと、皮肉王子の岡田君。
・・・・もうっ!
「はぁ・・・・。もういいよ。中に入ろう? みんな待ってるし」
苦笑いの2人にため息をついて、わたしはそう促した。
「そうだな」
「だな」
なんて素直に従う2人は、どこか似ていて、やっぱりかわいい。
ギィィー・・・・。
錆びかけた部室のドアを、稜ちゃんがゆっくりと開ける。
・・・・この部室を見るのも今日で見納めかぁ。
「あ!キャプテン!」
「岡田先輩!」
「花森先輩!」