白球と最後の夏~クローバーの約束~
「ばーか。大森は大森らしくやればいいんだよ。やり方に正確なんてないんだし」
稜ちゃんはそう言って、ニコッと笑いながら大森君の肩に“頑張れよ”と手を置いた。
「はいっ!」
「おぅ!でも、何かあったらいつでも頼ってこいよ? 俺たちはずっとお前らの先輩なんだから」
「ありがとうございます・・・・」
稜ちゃんのそんな発言で、とたんに部室はしんみりとした雰囲気に変わった。
“俺たちはずっとお前らの先輩なんだから”
卒業したんだっていう実感が、わたしたち3年生にも後輩たちにも一気に湧いてきたんだ。
「先輩・・・・俺、頑張りますから」
大森君が目頭を押さえながら言えば、ほかのみんなも後に続くように次々に口を開く。
「たまには遊びに来てください。それで、俺たちにまた野球を教えてください・・・・」
「先輩たちと一緒に野球ができて幸せでした」
「甲子園は一生の思い出です」
そう、わたしたち3年生にたくさんの感謝の言葉をくれた。
やっぱり最高だよ、青雲の野球部って・・・・。