白球と最後の夏~クローバーの約束~
 
そして第2球!

今度も狙いすましたストレート!


カキンッ!


勢いよくボールが弾き返される!

ボールは、そのスピードを緩めることなくピッチャーの股の下を低く転がっていく。


「・・・・ヒット!!」


思わず声がもれたわたし。

稜ちゃんは、バットを投げ捨て脇目もふらず一塁にダッシュ!

すごく足が速い。


「取られなきゃいいけどな・・・・」


岡田君は心配そうだ。

花北高校はそうそうヒットを許すチームじゃない。

間に合って・・・・!

データを取るのも忘れて、稜ちゃんがセーフになることを何度も心でお願いした。


必死に走る稜ちゃんから一瞬だけ目を離すと、セカンドがボールを取って投げたところだった。

ボールが速すぎる!

稜ちゃんの足だってもちろん速いけど、でも、ボールにはかなわないよ・・・・。

稜ちゃんはベースまであと5メートルくらい。

投げたボールはすぐそこ!

あぁ、どうしよ・・・・。

見ていられなくて、ギュッと目をつぶったそのとき───・・
 

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