病んでる僕と最強の勇者たち
「リリーもお城の正面から突入するのに賛成だよ。

だって、リリーたちは強いもん。

リリーたちは負けないもん」



リリーの答えは単純明快だ。



強い、負けないの一点張りで、難しいことは考えない。



そして僕が自分の意見を言う順番になり、僕は自分の意見をみんなに告げた。



「僕もお城の正面から突入していいと思う。

問題はきっと、どうやってお城に入るかじゃなくて、どうやって闇の魔王、ダーギルを倒すかだと思うから」



全員の意見が出揃い、僕たちはお城の正面からお城に突入することに決めた。



そしてそんなとき、リリーが楽しそうに魔法の杖を掲げながら、明るい声でみんなに言った。



「リリーの魔法で、お城の城門を壊してあげるね。

城門に大きな穴を開けるから、そこからお城の中に入っていこう」



本当ならば緊迫するはずの場面なのに、リリーの楽しそうな様子を見ていると、なぜだか僕までワクワクしてくる。



リリーはみんなよりも少しお城よりに立ち、魔法の杖に魔力を貯めると、その魔法の杖を掲げて一気にその魔力を放出した。



「行け、最強の火系魔法。

デスファイヤー!」



リリーが魔法を唱えると同時に、リリーの魔法の杖から巨大な炎が飛び出していった。



そしてその巨大な炎は鉄製の城門に激突し、その城門に巨大な穴を開けていた。
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