病んでる僕と最強の勇者たち
「貴様ら、よくも私のかわいい部活たちを殺してくれたな。

だが、この城の最上階に来てしまったことが貴様らの運の尽きだ。

この闇の魔王、ダーギルが直々に貴様らを殺してやろう」



「何だこの声は?

いったいどこから聞こえて来やがる?」



フロアー中に響き渡るその声は、どこが声の出どころなのかがわからなかった。



ただ一つハッキリとわかっていることは、この最上階のフロアーに、闇の魔王、ダーギルがいるということだ。



そして闇の魔王、ダーギルは、この部屋のどこかで僕たちを見ている。



ダーギルはいったい、どこにいて、どんな姿をしているのだろう?



僕がそんなことを考えているとき、リリーの魔法、ファイヤーライトの明かりが、少しずつ薄暗くなってきた。



薄暗くなってきたフロアー。

ダーギルの不気味な声。

囚われの身のルキア姫。



そんなマイナスのイメージのワードが僕の頭の中をグルグルと回って、不安ばかりが募ってきた。



そして知らぬ間に、フロアーの天井から伸びてきた黒い触手たちが、静かに僕たちへと迫っていた。
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