病んでる僕と最強の勇者たち
「リリーは明彦君の味方になるよ。

リリーはLV99の魔法使いで、とってもとっても強いんだからね」



リリーがかわいらしい笑顔を見せながら、僕に明るい声でそう言ってくれたとき、僕はうれしくて笑顔がもれた。



僕はこの異世界で一人じゃないって……。




「私も明彦に協力するよ。

助けを求めている人がいれば、全力でその人を助けに行くのが剣士の務め。

最強の剣士と言わているこの私が、闇の魔王、ダーギルを叩き斬る!」



マギーはまるで男のようにサバサバしていて、潔い。



でも、その男みたいな性格と人の目を引く大きな胸とは、ちょっとバランスが悪かった。



僕はリリーとマギーから仲間になってもらえる確約を取った後、本命の勇者ブライアンに目を向けた。



するとブライアンは真顔で真っ直ぐに僕を見て、僕にこう言ってきた。



「オレが明彦の仲間になるには一つだけ条件がある」



ブライアンは、そこで一度、言葉を区切った。



ブライアンはいったい僕にどんな条件を出すのだろう?
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