病んでる僕と最強の勇者たち
「リリーの言う通りだな。

オレたちは今からベルミータ国に出発しようぜ」



ブライアンはみんなにベルミータ国への出発を告げた後、リリーに目を向け、ちょっと怒り気味にリリーに言った。



「あとな、リリー。

一言だけ言っとくぞ。

さっきリリーが言ったカッコいいセリフってさ、オレが言うべきセリフだろ?」



「そんな決まりはどこにもないよ。

リリーは自分の思ったことを言っただけだもん。

ブライアンは自意識過剰で、カッコつけ過ぎなんだよ」



「何だと、リリー。

リリーだって、そんなセクシーなドレスを着て、リリーってかわいいとか思ってんだろ?」



「思ってないよ。

リリーはセクシーな衣装が好きなの!

セクシーじゃないと、リリーじゃないの!」



「まったく、どうしようもないな。

まるで子供だ」



マギーがくだらないことでケンカしているブライアンとリリーを見ながら、呆れ顔でそうつぶやいた。



僕は些細なことで言い争いをしているブライアンとリリーを見ると、楽しくなって、微笑んでいた。
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