激愛~一途な御曹司は高嶺の花を娶りたい~
そっか。別れが悪いというわけでもないのか。

彼との結婚を選ばなかったからこそ、太一さんとの幸せがある。


「輝いている紬を見て、俺は必死になったわけ」


「必死だなんて……」と言いつつ、彼がお見合いをセッティングしてくれたことや、百八本のバラでプロポーズしてくれたことを思い出していた。


「なにニタニタしてるんだよ」
「してませんよ?」
「いや、してた」


私の頬を軽くつねり弾けた笑みを見せる太一さんは、やっぱり素敵な旦那さまだ。


「飯食ったら出かけよう」
「はい、どこに?」
「キャンプ」
「は?」


準備をなにもしてないのに?

キョトンとしていると、彼は黒のジープの前で足を止める。

どうかしたの?と思っているうちにカギが解除された。


「明日、休みだろ? 準備は俺がしておいた。特上の牛肉買ってきたから焼いて食うぞ」

「ちょっと待って。この車は?」


彼はセダン型のBMWに乗っているのに。


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