激愛~一途な御曹司は高嶺の花を娶りたい~
「まずは太平物産のどこかの部署に所属して、会社の全体を把握する。そのあと役員にという流れになると思う」

「はい」


彼は私の頭を自分の肩に寄りかからせて、何度も髪を撫でる。


「宮城グループのパーティを見ただろう? あんな世界が待っている。いろんな会社の上層部の人間との付き合いばかりになるし、紬にも顔を出してもらうこともあると思う」


先日、竹内さんの家を訪ねたパーティを思うと、うんざりした気持ちにもなる。

しかし一方で、宮城副社長のような気さくで優しい人もいる。

まだ出会ってもいない人のことを考えて胃を痛くしても無意味だ。


「作り笑いがうまくならなくちゃ」

「はははっ。まあ、多少はね。けど、紬はずっと紬のままでいてほしい。人として折れるべきでないと思ったときは、遠慮なく意見を主張して。それで付き合いが切れるなら、それだけの縁だったということ。俺は紬との絆はなにがあっても切れないと思ってるけど」
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