激愛~一途な御曹司は高嶺の花を娶りたい~
「でも……」

「店長にはとてもお世話になりました。社会人ですから、自分がしたことは自分で尻拭いします。ご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした」


泣きそうになるのをぐっとこらえて、できるだけ明るく声を振り絞る。
悪いのは店長ではない。


「ですが今日はこのまま勤務してもいいですか? ブーケを作らないと」


明日の披露宴の装花は別の人に頼むことになりそうだけど、ブーケは作りたい。

新婦に何度も会い、使う花の種類から色、形まで話し合いを重ねてデザイン画を何枚も描き、あとは作るだけになっているからだ。


「もちろんだよ。重森さんには真面目に働いてもらったのに、ふがいない上司で申し訳ない」


唇を噛みしめる店長が頭を下げるので驚いた。

経営する側の人間として、大きな得意先を失うわけにはいかないという事情は理解できるのに。


「とんでもないです。お世話になりました」


私は店長がこれ以上苦しんでほしくなくて、笑顔を作ってからバックヤードに向かった。


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