不本意ながら、極上社長に娶られることになりました


 席につくとすぐ、違うスタッフが銀色のカートを押してテーブルへとやってくる。

 そこには小物入れのように中の仕切られた木の箱が載っていて、様々な茶葉が入っていた。

 スイーツと一緒に楽しむ茶葉を選んで、その場でポットに淹れてくれるようだ。

 悩んだ挙句、一杯目はアップルティーを選ぶ。

 千晶さんはアールグレイティーを選んでいた。


「今の時期は、ストロベリーのスイーツブュッフェだそうだ」

「ストロベリー! あっ、だからテーブルコーディネートが赤で揃ってるんですかね」

「なるほど、そうかもしれないな」


 卓上のフラワーアレンジメントやナプキンが赤で統一されていて、ストロベリーブッフェの雰囲気を盛り上げている。

 白いプレートに赤のスイーツたちを載せてくれば、SNS映えする写真が撮れること間違いなしだ。


「早速見てきてもいいですか?」

「ああ、飽きるくらい取ってくるといい」


 千晶さんはまたさっきのようにフッと笑い、冗談ぽくそんなことを言った。

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