つまり、会いたいんです。
「ん、ちょっ、まっ…」

ささやかな抵抗は無視され、言葉は続けられない。抵抗する気も起こさせないというような。

そのままぼうっとしいると、耳元で声がした。

「帰さないよ。ここにいて」

優しい声だった。うっすらと目を開けると、自分を見つめる金色の瞳があった。

一花は手を伸ばして榛瑠の光を含んだような髪にふれた。

「私に会いたかった?」
「当然でしょ?」
「……うん」

そのまま再び唇を重ねる。今度は深く甘く、確かめ合うように。
そのまま甘さに溺れるように、一花はなにも考えられなくなる。心地よさにふわふわしてくる。

その時。

ぐーー。

お腹がなった。それもしっかりと。
なにが起こったかと、一花本人が一瞬キョトンとしてしまった。

榛瑠が抑えきれずに笑い出した。

「え、あ、だって!」

一花は起き上がると、恥ずかしさでいっぱいになりながら言った。

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