新たな恋の始まり
「目を逸らすなよ」
「見れません
恥ずかしすぎます」
「美波
付き合ってくれないか?」
「贅沢です
たくさんの運を使いすぎます
なかなか予約の取れないお店で
イメチェンといい
課長からの告白といい
夢見てるようで
怖いです」
「それって拒否られては
無いってことだよな?」
「拒否とかなんとかじゃなくて
ただただ驚きです」
「それならオレも安心した
あんなクソ男より幸せにする自信はある!
自信しかない」
剛との事が終わったばかりなのに
すぐに課長と!と言うことに
少し抵抗がある事を伝えた。
すると課長は「クソ男に未練があるのか?
無いなら別に良いじゃないか」と言う。
「未練なんか全くないです」
「それなら何も考えなくていいだろ」
「いいんですかあたしで?」
「美波だからいいんだ
美波しか要らない」
課長からの突然の告白に
ただただびっくりだった。
でも真剣な課長の目
きっと課長のことを好きになるのは
時間の問題。
「よろしくおねがいします」
私は課長と付き合うことを決めたのだった。
課長は俊介さんに恋の悩み
「同じ会社の部下だけど
彼氏もちなんだ」と相談していたみたい。
「絶対奪う」といつも意気込んでいたとか?
だから「上手く行ったんだ」と
私と一緒にお店に行った時
そんな話になったんだとわかった。
「そうだったんだ
何だか変なこと言うなとは思ってたんだけど
今聞けば俊介さんが言ってた事
意味がつながりました」
「あいつはポロっと言いそうだったから
すごく焦ったよ」
あっちはいけ!みたいな態度を取ってたのは
そう言う事だったのか。
「課長が?焦った?
そうは見えませんでしたけど?
課長はいつも冷静に見えます」
「か•課長ねぇ
あっ!そうだ!
親近感がないから
課長と堅苦しい敬語は無しにしよう」
「うーんじゃあ
大谷さんでいいでしょうか?
あっ!いい?だった」と照れ笑い。
「は?距離感がありすぎる
始まったばかりだけど
大谷さんはなくない?」
「あっ。。。そうだよね
じゃあ大谷くん?」
「おい!学生か?
大谷くんは無いぞ」
「ですよね
わかってますって!康介さん」
恥ずかしいけど勢いで
名前を呼んだみた。
すると「ふふっ」突然笑う課長
改め康介さん。
「え?何?」
「テレんなよ」
「もーーー言わないでください
勇気出して呼んでみたんですから」
「ありがとう!み•な•み」
もう私の心臓は爆発寸前。