一夜の艶事からお見合い夫婦営みます~極上社長の強引な求婚宣言~

「そうですね」


実花子は努めて明るく返した。

命を狙われたのだ。ホテルで会った拓海はいつもの様子と変わりはなかったが、少しは虚勢もあったはず。張りつめていた緊張が解けたのだから、疲れがどっと出て当然だ。きっと白鳥の言うとおりなのだろう。
それなのに実花子は自分優先で拓海を悪者に仕立て上げた。恋心は、時に優先順位をつけ間違うらしい。一番に気遣わなくてはならない拓海を忘れるとは。


「解決したのなら犯人は捕まったんですよね? 予想どおり病院に襲撃に来たんですか?」


賑やかな店内とはいえ、物騒な話に声をひそめる。白鳥は大きくうなずいた。


「犯人の動きは、予想どおりのものだったよ。拓海くんの名前が掲げられた病室に、まさか警察が隠れているとも思わずにね」


白鳥によると、犯人が容易に動けるように表面上ではわからないように警察が配備されていたということだった。


「でも、ニュースに取り上げられた様子はなかったんですが」
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