一夜の艶事からお見合い夫婦営みます~極上社長の強引な求婚宣言~

祐介がクスンと笑う。


「今、近くで椎名さんと会ってさ」
「拓海さん?」
「うちに来るところだって言うから。無事な姿を見られて、俺もうれしくってさ」


無邪気に笑う。


「……ごめん、ちょっと具合が悪くて。今日ね、早退してきたんだ。だから彼には帰ってもら――」
「実花子、お邪魔するよ」


どうして、こんなところまでずかずかと入ってくるのだろう。

拓海は悪びれもせず、例によって例のごとく王子様スマイルを浮かべて実花子の部屋のドアから顔を覗かせた。

上下ともグレーのスエットという格好が恥ずかしくて、咄嗟に毛布を喉もとまで上げる。


「早退したって聞いたから、どうしたのかと思って。大丈夫?」


気を利かせたつもりか、祐介は拓海を実花子の部屋に引き入れると、そっとドア閉めて出ていった。
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