一夜の艶事からお見合い夫婦営みます~極上社長の強引な求婚宣言~

「これから話すことを怒らずに聞いてほしいんだ」


拓海の様子から、それがいい話なのか悪い話なのか、現段階で実花子には判断できない。素直に聞く以外にないようだった。


「結婚に愛は必要ない。いつか消えるものなら最初からないほうがいい。そう実花子に話したのを覚えてる?」


もちろんだ。なんて人なのだろうと、嫌悪感すら抱いたくらいだ。
実花子は拓海にうなずいた。


「出会ったばかりの頃は、実花子に対して恋愛感情はなかった。純粋に、自分の望みどおりの女性という以外の感情はなかったんだ」


それなら実花子も知っている。拓海にとって結婚は、買収予定企業からの信頼獲得のためだから。そこに恋愛感情は必要ない。むしろ邪魔なだけ。
しかし、改めて拓海の口から聞かされると、どうしても傷つく。キスにも、当然ながらお見合い当夜のセックスにも、拓海の気持ちはまったく込められていなかったということだ。


「実花子は、自分の評価を上げるためのひとつの道具。そのはずだったんだ」
< 215 / 411 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop