一夜の艶事からお見合い夫婦営みます~極上社長の強引な求婚宣言~
こういうときにこそ、その資質を発揮できないのか。
とはいえ、いくら王子様にときめいたといっても実花子は結婚するつもりがこれっぽっちもない。拓海自身も実花子同様、断るつもりでここへ来ているだろう。
そうならばと、メニュー表を独占する。
「エビピラフとシーフードグラタン、それからオニオンスープも付けてください。それからシーザーサラダもおいしそう。デザートは……イチゴたっぷりのパンケーキをお願いします」
食べたいものを全部注文した。やけになって頼んでいるわけではない。本当に食べたいものである。
これには拓海も注文をとりにきた店員も目をパチクリ。白鳥だけはいつものことだと気に留める様子はなかった。
「それじゃ私は、このハンバーグでももらおうかな。拓海くんはなににするんだい?」
「えっと、そうですね……それじゃ、同じもので」
驚いた拓海は適当に注文を済ませたといった感じだった。
これでいいのだ。女性らしく振舞う必要はない。
「実花子ちゃん、拓海くんはね、いくつかの会社を経営しているんだよ」