一夜の艶事からお見合い夫婦営みます~極上社長の強引な求婚宣言~

夜を一緒に過ごせなんて、弟が気を回すことじゃない。


「どういうこと?」


慌てる実花子とは対象的に、冷静な拓海が聞き返す。


「こう見えて、ねえちゃんって寂しがり屋なんだよね」
「余計なことは言わないのっ」
「中一の宿泊学習のときなんてさ、毎晩のように俺に電話してきてウザいったらないんだよ。それもこれも、ひとりでいるからなんだよね」
「あのときは、酔っぱらってつい掛けちゃっただけでしょ?」


べつに寂しくて電話したわけではない。


「毎晩酔っぱらう自体、問題だよ。ほんと酒癖悪いっつうの」
「失礼ね。酒癖が悪いんじゃなくて、お酒を楽しんでるって言って」
「ほぉ。酒癖が悪くなくて、玄関で行き倒れみたいになるか?」
「あれはちょっと飲み比べというか」


不意に隣からクククという笑い声が聞こえてきて、祐介との言い合いをストップさせる。拓海は肩を震わせて笑っていた。
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