一夜の艶事からお見合い夫婦営みます~極上社長の強引な求婚宣言~
大学生の時の彼氏の部屋は汚いまではいかないものの、もっとこう男っぽかったというか。センスのいい拓海の部屋とは雲泥の差だ。大学生の男と社会人、それも成功者の部屋と比べるのはかわいそうだろうが。
「コーヒーでも淹れようか」
「あっ、私が淹れます」
興味津々にキョロキョロと部屋を見回していた視線を一瞬にして拓海へ戻す。
「いいよ、一応はお客さんなんだし、実花子は座ってて」
拓海は袖まくりをしながらリビングダイニングと一体型になったキッチンへ向かった。
料理しながら部屋の中を見渡せるのは、ドラマで見かける憧れの造り。リビングで拓海が本を読んでいるそばで、実花子が料理。たまにつまみ食いにくる拓海と「まだダメ」なんてじゃれ合ったりして。
拓海と結婚してからの想像図をひとりで勝手に思い描いてニヤニヤする。そこに拓海がコーヒーを持って現れたから、顔を引きしめるのに苦労した。
「なに?」
「なんでもないです」