一夜の艶事からお見合い夫婦営みます~極上社長の強引な求婚宣言~

自分とは違う意味で親を失くした拓海。その悲しみは、きっと実花子には理解できない。なんの言葉も掛けられないのが、もどかしかった。これからは私が家族だからという言葉も陳腐に思えた。

その代わりになるのかはわからないが、拓海をそっと抱きしめる。そうするしかできない。


「ごめん、しんみりさせたね」


拓海が照れて笑う。


「そうだ、アルバムはないけど、起業当時に会社のみんなと行った親睦会の写真くらいならあったかな」


実花子の肩をポンと軽く叩きながら、拓海は立ち上がった。
本棚の下段に収められた箱を引っ張り出すと、「あったあった」とそこから写真の束を取り出した。


「みんなといっても、総勢四人だけどね」


実花子の隣に戻った拓海が、束をそのまま手渡してくる。

一番上の写真は車の中。後部座席から運転席の拓海を撮ったような写真だ。
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