一夜の艶事からお見合い夫婦営みます~極上社長の強引な求婚宣言~
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頬に感じる冷たさが、実花子の意識を呼び覚ます。ゆっくり目を開けると、頭がやけに重かった。
……ここ、どこだっけ?
自分の今いる場所がわからなくなる。
視界に入ったのは、むき出しのコンクリートに囲まれた倉庫のような場所だった。目の前には中国語なのか、漢字だけの標記のダンボールがいくつか積まれている。
実花子はその片隅に寄り掛かるようにして座っていた。頬に感じたのは壁だったらしい。
いったいどうしてこんなところにいるの?
大里の運転する車に乗せられ、拓海の待つホテルに向かったのではなかったか。
ズーンと重い頭で思い返してみる。何度そうしても、拓海のもとへ向かっていた記憶に間違いはない。
それでは大里はどこにいるのだろうか。
見回しても、狭い倉庫内にその姿は見当たらない。
そういえば、私のバッグは?
回りを見てもない。
え? どうして?