一夜の艶事からお見合い夫婦営みます~極上社長の強引な求婚宣言~
「メールのとおり、ちゃんと拓海さんを下で待っていればよかったのに、勝手な行動なんてしたから……」
『……メール? なんの――』
「椎名社長、あなたの大事な実花子さんはここにいます」
拓海の言葉を大里が遮る。
『大里』
「あらら、呼び捨てですか」
『実花子になにかあったら、ただじゃおかないぞ』
「どこにいるのかもわからないのに、どうするんですか?」
大里は嘲るように高らかに笑った。どうかしているとしか思えない。
拓海は電話の向こうで押し黙った。
「では、本題です」
大里が突然切りだす。
「うちとのM&A解消を今すぐ撤回するというのなら、彼女はすぐにでもお返しします」
大里は、拓海の会社の人ではなかったのか。名刺にはたしかにトレンダーズクリエイトとあったはず。