一夜の艶事からお見合い夫婦営みます~極上社長の強引な求婚宣言~
『実花子! 大丈夫か!?』
「さて、椎名社長、どうしますか? 取り止めますよね?」
『……少し時間をくれ』
拓海はしばらく考えたあと、絞り出すような声で言った。
「時間?」
『こっちもいろいろと準備がある。取り止める方向で進めるから』
「拓海さん! やめてください!」
そう叫んでみたものの、拓海はそれにはなにも答えなかった。
大里が実花子とスマートフォンを交互に見やる。どうしようか考えているようだ。
「いいでしょう」
数十秒後、大里が大きな息とともに言葉を吐き出した。
「一時間だけ待ちます。一時間後きっかりに良い回答をお待ちしていますよ」
『実花子になにかしたら、そのときはただじゃおかない』
「わかっていますよ。こちらは条件さえ飲んでいただければいいんですから」