一夜の艶事からお見合い夫婦営みます~極上社長の強引な求婚宣言~
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「いらっしゃい。ちょっと久しぶりじゃないですか?」
白く煙るいつもの焼鳥屋。暖簾をくぐって中へ入ると、店主が煤けた顔で出迎えてくれた。いつも座るカウンターには先客が一名。白鳥だ。
実花子を見た彼の顔に一瞬だけ影が差したのは、拓海との別れをすでに知っているためだろう。
白鳥の隣に座り、いつもの調子で日本酒と焼き鳥を注文する。
「またパンツルックに戻したのかい?」
「あぁ、これは……。はい、まぁ、そうですね」
誰かに嫌われる必要がなければ、女らしく見せる必要もなくなった。
すっかりスカートに毒されていた実花子は、履き慣れたパンツにぺったんこの靴へ戻っていた。このほうがやはりしっくりくる。拓海といたときの実花子は、きっとどこかおかしかったのだろう。
「白鳥さん、お元気でしたか?」
「まぁボチボチね」
言いながら焼酎をチビチビやる。