一夜の艶事からお見合い夫婦営みます~極上社長の強引な求婚宣言~
「はい」
「拓海くんのことなんだけど」
「白鳥さんはなにも気にしないでくださいね」
その話題はいつか出るだろうと思っていたが、仲人役を担った白鳥が気に病んでは申し訳ない。先手で謝った。
「私、もともと振られようとしていましたから。振られるために付き合ってたわけだし。それに結婚なんてまだまだ考えられません。だから、これで良かったんだと思います。白鳥さんのご期待に添えなくてすみません」
自分でも驚くほど早口だった。そこまで一気に言ってグラスを空ける。
とにかく全然落ち込んでないし、平気だとアピールしたかった。
拓海の望む女性ではなくなったのだから、別れは仕方ない。
「拓海くんはね、実花子ちゃんを守りたかったんだと思う」
白鳥はそんな実花子を見て微笑んだ。ゆっくり吐き出すような言い方だった。
「……はい?」