一夜の艶事からお見合い夫婦営みます~極上社長の強引な求婚宣言~
「彼は別れたという事実しか私に語らなかったけど、自分と付き合うことで実花子ちゃんを危険にさらしたくなかった。そうなんじゃないかな」
考えもしなかったことを告げられた。
「立て続けにあんなことがあっただろう。自分だけならともかく、実花子ちゃんまで危ない目に遭わせてしまったから責任を感じてるんだよ」
殺人未遂事件に誘拐監禁事件。ほとんどの人が一生のうちに経験しない事態が実花子に続けざまにあったのは事実。でも遊園地での拓海は、最後まで一度も笑わなかった。心から実花子を嫌っているようにしか見えなかった。
あの夜、再会を画策した祐介は待ちきれない様子で帰宅した実花子を出迎えてくれたが、顔を見るなり結果を悟ったらしく、逆に謝らせてしまった。
「私も同じくね。実花子ちゃん、本当に申し訳なかった。もっと慎重に合併を進めていたら、ふたりはこんなことにならなかったんだ」
「いえ、本当にもうやめてください。白鳥さんも拓海さんも責任を感じなくて大丈夫です」
白鳥の言っていることはあくまでも想像に過ぎないのだ。実花子たちの別れと事件とは関係ない。単に実花子が嫌われただけ。