一夜の艶事からお見合い夫婦営みます~極上社長の強引な求婚宣言~
「ほかのみなさんも同じものでいいのかしら?」
「あ、いや、先生はなににします?」
白鳥が高木を見やると「では、ビールでお願いします」と答えた。
「実花子ちゃんは?」
「私もビールで」
同じように拓海にも聞くと、同様にビールという答えが返ってきた。
「こちらにはよくいらっしゃるんですか?」
おかみがカウンターのほうへ戻ったのを見計らって尋ねる。〝りっちゃん〟などと呼ぶくらいだから、相当通い詰めているのではないか。
「いや、じつはかみさんなんだ」
「えっ?」
かみさんって……奥さんっていうこと!?
白鳥は照れ臭そうに頭を掻いた。そういえば、家庭の話をしなかったと気づく。
カウンターの中で料理を皿に取り分けるおかみを見ると、不意に目が合い、穏やかに微笑みかけられた。慌てて実花子も笑顔を浮かべる。
丸顔で品があって、着物の良く似合う女性だ。