一夜の艶事からお見合い夫婦営みます~極上社長の強引な求婚宣言~

「ほかのみなさんも同じものでいいのかしら?」
「あ、いや、先生はなににします?」


白鳥が高木を見やると「では、ビールでお願いします」と答えた。


「実花子ちゃんは?」
「私もビールで」


同じように拓海にも聞くと、同様にビールという答えが返ってきた。


「こちらにはよくいらっしゃるんですか?」


おかみがカウンターのほうへ戻ったのを見計らって尋ねる。〝りっちゃん〟などと呼ぶくらいだから、相当通い詰めているのではないか。


「いや、じつはかみさんなんだ」
「えっ?」


かみさんって……奥さんっていうこと!?

白鳥は照れ臭そうに頭を掻いた。そういえば、家庭の話をしなかったと気づく。

カウンターの中で料理を皿に取り分けるおかみを見ると、不意に目が合い、穏やかに微笑みかけられた。慌てて実花子も笑顔を浮かべる。
丸顔で品があって、着物の良く似合う女性だ。
< 350 / 411 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop