一夜の艶事からお見合い夫婦営みます~極上社長の強引な求婚宣言~
その言葉に祐介が「やった!」と言いながら、軽いステップを踏むようにしながら近づく。ドアを開けてその中へ入った。
「拓海さん、ありがとうございます」
それ以外に言葉が見つからない。
「祐介くんが中学を卒業するまで待てば済む話だったんだけどね。それまで俺が待てない」
拓海が目を細めて笑う。
待てないと言われて心がむず痒い。照れくささに拓海から視線を逸らすと、少し離れたところにあるものがふと目に留まった。
あれは……。
ダイニングとキッチンの間にあるカウンターに目を凝らす。そこには、ここにあるはずのないものが置かれていた。
……嘘。だって、あれは処分するって……。
その正体がわかり、胸がドキドキと張りつめてくるのを感じた。
ゆっくりとそこに近づく。実花子がそれを手に取ると、拓海がうしろからふわりと抱きしめた。
「拓海さん、これ……捨てなかったんですか」
「捨てられるわけがないだろ」